秋のおすすめフルーツ「柿」の種類を青果のプロが詳しく解説!

皆様こんにちは。株式会社オージーフーズの青果担当最年長の杉本(66歳)です。

秋のフルーツといえば「柿」も人気ですね。そこで、柿の種類について詳しく解説いたします。私のおすすめの柿の品種から、美味しい柿の見分け方のコツ保存方法などもお話しいたします。

産地で撮影してきた写真や動画も掲載しますので、この記事を読んで皆様に柿知識をより一層深めていただけたら幸いです!

秋のおすすめフルーツ「柿」の種類を青果のプロが詳しく解説!

秋の人気フルーツ「柿」とは

「柿」は英語名でPersimmon(パーシモン)」と呼ばれ、昔はゴルフクラブに使われ

いたことも有る位の硬い樹木なんです。

日本での学名はその名の通りKaki(カキ)」です。

実は、柿の種類とは1,000種類以上も有るとも昔から云われています。

それは同じ品種の柿であっても、栽培されている土地、町、地域、県によっては異なる名前が付けられている場合が多いのが理由のひとつにあるかもしれませんね。

柿は大きく分けると生果の柿干し柿に分けられます。また、生果の柿を更に区分けすると「甘柿」「渋柿」に分けられます。

そこで、今回の記事では的を絞って、生果の柿代表的な種類について、とくに私のおすすめの品種をピックアップして詳しくご紹介いたします。

ちなみに、甘柿と渋柿の特長や違いなどについては下記の記事でも解説しています。あわせて読んでみてくださいね。

甘柿って渋柿からの突然変異だとご存知でしたか?それぞれの特長とは…
秋の定番果物の柿について、「甘柿」と「渋柿」の特長をそれぞれ詳しくお話しいたします。実は、柿とはもともと「渋柿」だったんです。その渋柿から突然変異で「甘柿」が生まれました。見分け方なども解説します。柿好きな方に知っていただきたい柿知識が満載の記事です。

完全甘柿のおすすめ品種「陽豊柿」と「太秋柿」

甘い!赤い!大きい!陽豊柿

秋のおすすめフルーツ「柿」の種類を青果のプロが詳しく解説_陽豊柿

岐阜県で栽培されている陽豊柿完全甘柿のおすすめ品種のひとつです。太陽の「陽」に「豊」と書いて、「ようほう」という名前の柿です。

元は甘柿の代表的なニ大品種の「富有柿」と「次郎柿」の掛け合わせで出来た品種です。

富有柿と次郎柿の長所をそのまま受け継いでいて、糖度目安が16度~17度位が平均ととても糖度が高く、歯ごたえの良さ、果肉に厚みがあり食べ応えが有り、果汁が滴りジューシー感もたっぷりと、柿の魅力を思う存分に楽しむことができる柿ですね!

一般的な富有柿よりは1週間から2週間近く樹に長く成り、その結果、真っ赤に色づく事で別名赤柿とも云われています。

最大の特長は甘い」「赤い」「大きいの3拍子が揃っている点です。

陽豊柿の産地の様子を動画でご覧くださいませ

陽豊柿の産地は「柿の名産地」と云える岐阜県の「JAにしみの」です。

私自身も弊社の青果担当者も、もう何度も産地に足を運んでこの目で現場を見てきています。産地訪問の時に撮影した動画もございますので、ぜひご覧ください。雄大な山に囲まれた産地で、樹々に陽豊柿がたっぷり実っている景色は圧巻でした。

産地の皆様の柿づくりへの熱い情熱とこだわりがこの甘くて赤くて大きい陽豊柿を実らせているのです。

私も初めてこの陽豊柿を食べた時、あまりの美味さにとても感動したのを覚えています。今から十数年前のことでしょうか…。それ以来からはもうこの柿は私のイチオシの品種です!

なかなか店頭でお目にかかれないとても珍しい品種です。もし、皆様もどこかで見かけたら是非一度は食べてみて下さい。絶対損はありませんから。あまりの美味しさに驚かれますよ。

陽豊柿についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです。

陽豊柿をご存知ですか?大きい!赤い!甘い!三拍子揃った幻の柿
岐阜県産の「陽豊」という柿について、青果部長が熱く語ります。陽豊柿の特長、味、名前の由来、歴史、栽培について詳しく解説します。産地で撮影した写真や動画もありますよ!フルーツ好きな方に知っていただきたい、とっておきの柿「陽豊」です。柿好きの方必見の情報満載です。

見た目よりも味重視!太秋柿

秋のおすすめフルーツ「柿」の種類を青果のプロが詳しく解説_太秋柿

太秋柿とは、平成6年に品種登録された比較的新しい品種の完全甘柿の一つで、「富有柿・次郎柿・晩御所・花御所」を掛け合わせて誕生した品種です。「太秋」と書いて、「たいしゅう」と読みます。主な産地は熊本県です。

太秋柿の味の特長は、果汁が多くみずみずしく、食感はサクッとして、まるで梨の様と云われることも。種が少なく、糖度も凡そ16度~18度位あり甘い柿と云えます。

又、大玉系で平均250g~400g位の大きさにもなり、食べ応えも充分!

色づきについては、完全着色とは中々ならない傾向があるようですが、外皮の色が少し青み掛かっていても中身はしっかり熟している場合が多いのも特長ですね。

又、熟度が上がると条紋(じょうもん)」と呼ばれる筋が果実に入るのも特長です。これは熟度が高い証拠です。

色の見た目よりも味重視!の柿として百貨店でも見かける事が多くあります。

1個当たりは少々お値段はお高めですが、こちらもぜひ一度お召し上がりいただきたいイチオシの柿です。

ちなみに、当店のスタッフのお母さん(柿大好き)もこの太秋柿を初めて食べた時にとっても感激したとのことで、「来年の太秋柿も絶対に杉さんに注文して!」と念入りに頼まれているほどの旨さです。

不完全渋柿のおすすめ品種「紀の川柿」と「富士柿」

果肉の黒いゴマは甘さの印!紀の川柿

秋のおすすめフルーツ「柿」の種類を青果のプロが詳しく解説_紀の川柿

渋抜き柿の中で断トツにおすすめしたいのが、この紀の川柿です。名前にある「紀州」の「紀」の文字通り、和歌山県内で開発された品種です。

渋抜き柿ということは、実はもともとは渋柿系として区分される柿なのです。

不完全渋柿の「平核無柿(ひらたねなし柿)」を手間暇かけた方法で渋を抜くことで出来た美味い柿がこの紀の川柿になります。

渋柿の渋抜きについては柿のブログ記事もご参照くださいね。

渋柿を甘くする方法とは!?プロの渋抜き、お家で出来る方法も解説
秋の人気果物である柿の中でも「渋柿」について、渋柿の渋の抜き方を詳しく解説します。産地でプロが行っている渋抜きの方法から、お家で出来る身近なものを使った渋抜きの方法もご紹介いたします。豆知識ネタと云いますか、知っておいてトクする雑学ネタをお伝えいたしますね。

園地、樹、枝等を指定された平核無柿の一つ一つに丁寧に透明の袋を掛け、その中に固形アルコールを入れて2日間程置いて樹上で脱渋します。その後、袋の下部を切り取り、柿の色づきを見ながら収穫します。

一般的な平核無柿よりは約3週間ほど長く成らしてから収穫します。その為、完熟した甘味の強い柿となるわけです。

紀の川柿の味の特長は、肉質が緻密で柔らかく、果汁も多く、糖度は商品の特性上約14度以上で、時には糖度17度~18度になることもあります!

又、元々種も無いので可食部が多いのも魅力ですね。

そして一番の特長は、カットしてみると皆様がまずビックリされるのが、果肉の中に黒い斑点がたっぷりあること!この黒い斑点は通称「ゴマ」と云われ、甘味の証拠なんです。いかにも甘いのが見た目からも良~く分かります。甘味と味の良さと見た目で楽しいで頂ける柿です。

11月以降になると一般の店頭でも販売されることも多くなりますので、もし見かけた時は機会を逃さずに購入してみてください。

紀の川柿の産地の様子を動画でご覧くださいませ!

こちらの紀の川柿の産地も訪問したことがあります。その時に撮影してきた動画をご覧くださいませ。

先程、渋抜き方法としてお伝えした通り一つ一つ透明な袋を掛けられているのがわかるでしょう。美味しい柿を作るために、とっても手間がかかっている品種なんですよ。

私が産地で見て驚いたのはもうひとつ、ロボットの動きですね。動画の後半で大きなロボットの腕が箱詰めされた柿を分別している様子をご覧いただけます。いや~すごいです。

まるで富士山のように大きくてうまい!富士柿

不完全渋柿「富士柿」

不完全渋柿の「富士柿」は、炭酸ガスで渋抜きされてから出荷されます。

主な産地は愛媛県の西宇和です。みかんが有名な八幡浜で富士柿も栽培されています。

特長は、なんといっても大きさ!その名の通り、富士山のように大きい柿です。形も山の形に見えますよね?

また、肉厚で食べ応え抜群です。しばらく置いておくと、実が柔らかくトロトロのゼリー状になります。贅沢に丸ごとスプーンでそのまますくって食べるのもイチオシですよ。

美味しい柿の見分け方のコツを伝授!

私のおすすめの柿ベスト3をもし店頭で見かけたらぜひ購入していただきたい!

そんな時に参考にしていただきたい美味しい柿の見分け方のコツもお伝えいたします。今年の柿を買いに行った時に、豆知識としてお役立ていただけたら幸いです。

「ヘタ」を見る

通常、柿にはヘタが4枚付いて居ますが、熟す前に一枚でも掛けてしまうと、そこの隙間から虫が入り込むことがあるんです。

ヘタの色の緑が濃く、柿の実とピッタリくっついているものが良いでしょう。

色が均一な物

ヘタの近くまでしっかり色づいている柿がおすすめです。全体の色が濃いとなお良しです。

色づきがまだらなのもは出来るだけ避けた方が良いでしょう。

重さ

ずっしりと実の詰まった感の有る、重い柿がおすすめです。

柿の硬さなどは個人のお好みがありますからね。

もし私が店頭でお客様に「どの柿が良いかしら」とお訊ねいただいたら、上記の3つをポイントにおすすめいたします。

渋柿と甘柿の見分け方ってあるの?

よく言われているのは、「甘柿はずっしりと丸や四角い形をしていて、渋柿は先が尖っている筆のような形をしている」という見分け方の話はあります。ただし、これも雑学ネタと思ってくださいね。

お客様からよく「渋柿と甘柿の見分け方ってあるの?」とご質問いただくのですが、私は見分け方というものは無いと考えています。どんどん栽培技術は進歩していて、どんな柿でも甘く食べやすいように産地の方の努力があるのです。外見だけ見て甘いか渋いかはもうわかりません。

長年青果担当者として生きてきた身としては、基本的に「店頭に並んでいる柿は甘い柿」と考えています。なぜなら、あえて渋い柿をわざわざお客様に売ることはありませんよね!?

中には「自分で干し柿を作りたい」と仰って渋柿をお買い求めにいらっしゃるお客様もごく稀にお見掛けしました。そんな時は渋柿と明記された柿を探してお渡しするのですが、市場に出回っている柿はほどんどが産地で丁寧に渋抜きされた柿ばかりなので、本当に稀なパターンでしたね。

あとがき

今回は秋の人気フルーツ「柿」をテーマに、おすすめの種類や、選び方、保存方法などをご紹介いたしました。

私の経験から云って、柿はハズレの少ないフルーツの代表的な物の一つと思っています。

私はこの青果業界で50年近く仕事をしておりますが、秋のフルーツの中では断トツで「柿」が好きで、続いて梨(和梨、洋梨も両方)が好きです。

皆様のお好みの柿の種類はどちらでしょうか。今年の秋も、皆様にたっぷり美味しい柿を味わって「味覚の秋」楽しんでいただきたいです。

今日も青果専門店とっておきやのブログを最後までお読みいただき誠にありがとうございます。今後とも旬の青果物の話題で記事を更新します。どうぞお楽しみに。

青果専門店とっておきや

ちなみに、こちらの記事で紹介した柿が一部含まれているフルーツギフト券を販売しておりますので、贈り物をお探しの際はぜひ当店にお任せくださいませ。

今後とも青果専門店とっておきやをどうぞよろしくお願いいたします。

杉本

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杉本

杉本

2003年入社。新潟県出身の66歳(2018年現在)です。学生時代から百貨店で青果販売に従事し、青果の道一筋に45年以上。市場で大野会長と知り合い、人柄に惚れてオージーフーズへ入社を決めました。好きなフルーツは柿とぶどうです。青果のことなら何でも聞いてください。趣味は産地訪問とスポーツ観戦です!

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