デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!

皆さんこんにちは。青果専門店とっておきやを運営する株式会社オージーフーズの最年長青果担当の杉本(66歳)です。

人気の柑橘「デコポン」について詳しく深~くお話しいたしましょう。デコポンの品種の特長、産地のこと、そして青果担当者としてお客様からデコポンに関してよく質問されることもお話しいたします。ここだけの話が満載ですよ。

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!

デコポン好きの方にぜひ知っていただきたい情報満載です。このブログ記事を読んでいただければ、デコポン知識がぐぐっと深まること間違いなしですよ!

また、柑橘類についてより深く知りたい方はこちらの記事も一緒に読んでみてください。

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デコポンとは

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_デコポンとは

デコポンの品種の特長

デコポンは、もともとの品種名は「不知火(しらぬい)」という柑橘です。

その不知火を光センサーでチェックして、糖度13度以上、酸度1.0%以下という基準をクリアしたものだけが「デコポン」の名前で出荷することが出来ます。

この基準に達しないものはデコポンと言うことはできません。基準を満すことが出来なかったたものはそのまま不知火の名前で出荷されたり、産地やお店オリジナルの品種名で販売させれることがあります。

「デコポン」の名前は商標登録!

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_デコポン箱

「デコポン」と云う名称は熊本県果実連商標登録をとっています。

そして、日園連と云う団体の傘下に有る全国各地の農協だけが、上記のデコポンの基準をクリアした不知火にこの「デコポン」の名前を付けて販売することが出来るのです。

※例えば、熊本以外の他県の農協でも光センサーのチェックが出来れば「デコポン」の名前を使う事ができます。デコポンの基準は日本国内の統一基準なんですよ。

例えば、個人農家さんや他の法人が不知火を栽培していたとしても、どれだけ糖度が高くても残念ながら「デコポン」と云う名称は使う事が出来ないのです。

ですから、農協以外で出荷している処ではデコポンと同じ形をした柑橘類でも、それぞれが独自の名称や商品名で流通させています。

なんとな~く似た名前の柑橘を見かけたことはありませんか!?

デコポンの人気の秘訣は掛け合わせの両親の良いとこどり!

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_人気の秘訣

デコポンの掛け合わせは清見タンゴール×ポンカン(中野3号)

デコポンは清見タンゴール」と「ポンカン(中野3号)」の掛け合わせです。デコポンの旨さはまさに「清見タンゴール」と「ポンカン(中野3号)」の良いとこ取りをした柑橘だからこそと云えます!

両親譲りのデコポンの魅力

  • 甘味が強く適度な酸味もあり◎
  • 果汁が多くジューシー◎
  • 核(タネ)はほとんど無いと言われ、とても食べやすい◎
  • プリプリした食感で、実を包んでいるじょうのうも薄い!薄皮を剥かずともそのままパクリといけます◎
  • 表皮も比較的柔らかく、手で簡単に剥く事が出来ます。手を汚さず簡単に美味しく食べれる柑橘です◎

これだけ魅力が揃えば人気が出て当たり前ですよね。

また、デコポンは形がとてもユニークですよね。果実の中央の先端部分がちょこんと出た形がかわいいと云う人もいる位です。

デコポンに異母兄弟がいる!?

デコポンには「はるみ」という母親違いの柑橘兄弟がいます。

はるみの掛け合わせは「清見タンゴール」「ポンカン(F-2432)」です。デコポンと父親が同じですが、母方が同じポンカンでもちょっと種類が違っているんですね。

ちなみに、はるみの名前の由来は「初春に店頭に並ぶこと」と、父となる清見タンゴールの血を引いていることから漢字で書くと「春見」となります。

はるみの見た目はみかんの様な丸い形で、みかんよりはやや大きめです。デコポンほどインパクトは有りませんが、味はデコポンに匹敵するくらい美味しいです!又、はるみはデコポンほど厳しい選果基準がないので、団体でもでも個人でも名称は自由に使えます。

今はまだデコポンの方が生産量も流通量も圧倒的に多いのですが、これからはるみも徐々に有名になるかもしれませんね。

デコポン発祥の地・主な産地について

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_産地風景

デコポン発祥の地は熊本県です。

現在、主な産地としては、デコポン発祥の地の熊本県が全体の約30%近い生産量を有しています。続いて、柑橘大国と云われている愛媛県で約20%強、3番目が和歌山県で10%強、と柑橘類の生産量が多い県が続いています。

他にも、佐賀県、広島県、鹿児島県、長崎県、大分県、静岡県、宮崎県でもデコポンは生産されていますよ。

デコポンの栽培方法と出荷時期の関係

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_栽培方法と出荷時期の関係

デコポン発祥の地でもあり日本一の生産量を誇る熊本県では、季節に合わせてそれぞれ異なった栽培方法で育てたデコポンを時期ごとに出荷していますよ。

加温ハウス栽培のデコポン:12月1日~年内にかけて

完全ハウス栽培で、重油を焚いて温度を上げて栽培されます。贈答用の高級デコポンです。時期的にもお歳暮にぴったりですね。

収穫後、2~3日貯蔵した後に出荷され、12月1日からほぼ年内いっぱいの出荷期間です。

無加温ハウス栽培のデコポン:1月~3月上旬にかけて

ハウス内で生育しますが、重油は焚かずに加温しないで栽培するのが特長です。加温ハウス栽培ものほどお値段が張らないですね。ご自宅用にいかがでしょうか。

収穫後、1週間位貯蔵後に出荷します。出荷時期は1月からほぼ3月上旬位までです。

3月中旬以降になると露地ものが出てくるのですが、それまで待ちきれない!という方はこの無加温ハウス栽培のデコポンを食べましょう。

露地栽培のデコポン:3月中旬以降

太陽の光を直接浴びて外で作るデコポンは3月中旬以降から出荷されます。

ちなみに、3月まで樹に成っている訳ではなく、収穫自体は1月頃から行われています。そして約1~2か月ほどじっくり時間をかけて貯蔵して酸をしっかり抜いてから出荷されるので、市場に登場するのが3月中旬以降になるのです。

だいたい出荷時期は3月中下旬頃からピークを迎えますね。

また最近は、4月以降でも一般的な露地栽培物に加えて、長期貯蔵されたこだわりのデコポンも年々増えて来ています。5月ないし6月位まで販売が可能になっているようです。

杉本おすすめのデコポンは3月~4月頃のデコポン

私が個人的に一番おすすめしたいのは、やはりデコポン本来の味を堪能でき、お値段的にも丁度いい露地栽培のデコポンがイチオシです。3月中旬以降に出てくるものですね。

よく産地の生産者や農協の方々とお話しをしますが、やはりおすすめは「デコポン本来の味が判るのが露地栽培物!」と云われています。

露地物が出てくる3月以降でも、5月頃になると長期貯蔵品等のこだわり品の割合が多くなってきます。こだわり品はハウス栽培物に近い価格帯になってきますので…、やはり「おいしいデコポンをたっぷり食べたい!」という方には3月~4月頃に召し上がって頂きたいと思います。

デコポンの加工品もおすすめ!

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_デコポン缶

年中おいしいデコポンを召し上がりたい方におすすめしたいのが、熊本果実連様又はJAあしきた様が製造しているデコポン缶詰です!

弊社でも取り扱ったことが有り、人気の高い逸品ですよ。シロップ漬けの缶詰で、このシロップも甘過ぎず丁度デコポンとマッチしてとても美味しいと大好評です。

デコポンの加工品としてJAあしきた様製造の「デコポンゼリー」も人気ですし、また熊本県果実連様の「デコポンジュース」等も非常に希少な商品です。このジュースは熊本県果実連様でしか販売されないので結構レアな商品ですよ。

販売している所も少ないので中々見つけるのが大変ですが、熊本県のアンテナショップなどで手に入ると思います。

私が熊本の農協様などなどを訪問した時のブログ記事もあります。こちらもご参照ください。

青果部長がゆく熊本産地訪問記!各農協、市場、選果場を巡って
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お客様からデコポンに関するよくある質問

デコポンとは。品種の特長、産地、人気柑橘の魅力を深~く語る!_おいしいデコポン

デコポンなのに凸が無い!

デコポンと云えばあのてっぺんがポコっと出ている形のイメージが強いかもしれませんが、どうしても中には凸が無いデコポンも出てきてしまいます。

ただし、しっかり光センサーチェックしてデコポンの糖度と酸度の基準を満たしていれば、たとえ凸が無くても立派なデコポンであるのです!

実は、形によっての味への影響はそれ程ないと云われています。凸があってもなくても、「デコポン」の名前が付いていればお味は抜群なんですよ◎

一概には言えませんが、栽培方法や樹の樹勢によって凸の出方が変わる事があるとも云われています。

凸が出易い栽培方法としては、12月出荷の加温ハウス栽培には凸がよく出ているデコポンが多いそうです。重油を焚いて加温すると凸が出易くなると云われています。その為、12月出荷のハウス加温栽培品は、形も良いのでご贈答に向いているのです。

また、樹勢が強い若樹には凸が出易いとも云われていますね。

逆に、露地栽培物は凸がきれいに出ているものは少ない傾向があるとも云われています。ただしお味には変わりありませんので、ご自宅用にぴったりという訳です。

デコポンのはずなのに酸っぱい!

デコポンを食べて酸っぱいと感じた場合は、おそらくデコポンに含まれていると思われる「クエン酸以外の酸」が原因かもしれません。

デコポンは光センサーでチェックして糖度13度以上、酸度1.0度以下を確認しています。糖度は間違いなく13度以上有りますが、酸度のチェックが難しいんです。

現在の光センサーでは酸味の種類の中で「クエン酸」と云う酸の種類しか測れない為、他の酸味の種類の「リンゴ酸」「コハク酸」「フマル酸」等、クエン酸以外の酸が表に出てくると酸を強く感じる事が有ります。

もし酸味を感じたら、出来ればその果実の残りをラップで包んでしばらく置いてみて下さい。置いておくことで酸が抜け、少しは食べ易くなるかもしれません。

後は、あってはならないことですが、販売されているお店がキチンと「デコポン」の基準を満たしたものを販売しているか?ということも問題なんです…。もしかしたらデコポンではなく不知火や別の柑橘なのかわかりませんので、購入されたお店で聞いてみる事をお奨めします。

デコポンの表皮がシワシワで鮮度が悪い!

デコポンは鮮度を云う柑橘では有りません。

デコポンは表皮が適度に柔らかい方が味も良いと思います。硬めだと少し酸が残る事も有るんですよ。私は自分で選べるので有れば、必ず触って柔らかい表皮の果実を選びます。特にシワシワの表皮の物は好んで選びます!

収穫したてのデコポンは酸味が強く、表皮も非常に硬くてとても食べられません。そこで、約1か月前後貯蔵庫で寝かすことで適度に酸を抜くのです。又、貯蔵期間中に硬かった表皮も少しづつ柔らかくなり、最終的に表皮も非常に剥きやすく、食べやすくなります。

皆さんもデコポンを購入する際には、表皮を触って柔らかいものをお奨めします。

もし皆さんが箱ごとデコポンを購入したり、数多くまとめて購入した時は、冷蔵庫には入れないで常温で保管してください。

そして、皮の柔らかくなったものから順に召し上がって頂けたら、きっと最後までデコポンの美味しさを堪能できると思います。

あとがき

  • デコポンとは光センサーチェックで糖度13度以上と酸度1.0度以下の基準を満たしたとっておきの不知火のこと!
  • デコポン発祥の地は熊本県!
  • 凸がないものでもデコポンの基準値をクリアしていればデコポンである!

デコポンは私自身も好きな柑橘類の一つでもあります。

今、日本の柑橘の産地では生産者の方々の高齢化が進み、畑を手放したり農業を辞めたりする方が多くなっていて、ミカンなどの昔からの柑橘の生産量が激減しています…。しかし、そんなまだまだデコポンは頑張っている柑橘です。

どうぞ皆さん旬の時期にデコポンをより多く召し上がって、デコポンを支えてあげて下さい!宜しくお願いします。

杉本

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杉本

杉本

2003年入社。新潟県出身の66歳(2018年現在)です。学生時代から百貨店で青果販売に従事し、青果の道一筋に45年以上。市場で大野会長と知り合い、人柄に惚れてオージーフーズへ入社を決めました。好きなフルーツは柿とぶどうです。青果のことなら何でも聞いてください。趣味は産地訪問とスポーツ観戦です!